おせんの江戸日誌

江戸と平成の世を行きつ戻りつの書き散らし

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
trackback: -- | comment: -- | edit

大入道 


今アタシは伝蔵の家に来てるんですけど伝蔵の奴ウンウン唸るばかりで詳しい事が分らない。
というのも、さきほど大根を買いに出たところに井戸端で洗濯中だったお熊さんが走ってきて

  「おせんさん、出たらしいヨ。あんた知ってたかい?」

夕べは早くに寝ちまってと何も知らないと言うや、お熊さんはニカニカ笑いながら手を揉み始めた。

きっとアタシという新しい聞き手が現れて嬉しいに違いない。
だって、何も知らない相手に見てきたように話して聞かすのが大好きなんだもの、お熊さんって。
案の定、アタシが何も知らないと言ったので、満足そうに『 そうだろ、そうだろ』と、ひとり頷きながら

  「ウヒヒ それがサ、今度のは鬼女じゃなく、オ、ト、コ。素っ裸の大入道だとサ」

と、いつものように得意そうな顔で知っていること知らないこと織り交ぜながら話してくれたわけです。

薄っぺらな夜具を頭からひっかぶって震えている伝蔵からアタシが聞き出すことが出来たのはほんのわずか。
大入道が出る消えるの直前に強い風が吹く事と、大入道が女を捜しているらしいという事だけ。

伝蔵が怖がってる大入道とやらは ........

  「そいつ、田峰だ ......... 」

ぴんときてうっかり口に出しちゃいましたが、熱が出始めたらしい伝蔵は気づかなかったようでございます。


             月光障子
                      SF すっぽんぽん
にほんブログ村 小説ブログ 掌編小説へ                                     
trackback: -- | comment: 2 | edit

コメント

田峰!

おせんさん、そんな者を呼び込んじゃったんですか(笑)。時空がますます狂いますよ。
あれ、なかなかくたばらないし。壊すの大変だし。
その上、液体型やら女性型やら出てきたら・・・。

とりあえず犬を飼いましょう。おせんさんが心配です。

千鳥道行 #- | URL | 2012/12/11 21:08 * edit *

後悔するも

> おせんさん、そんな者を呼び込んじゃったんですか(笑)。時空がますます狂いますよ。

   はい。書いてアップ後に「あ〜 やめときゃよかった」の作でした。
   が、忘れっぽいアタシは今はそれどころではなく新年初記事を色々考えています。
   やっぱり目出たいのがいいですねえ。

おせん #- | URL | 2012/12/13 05:28 * edit *

コメントの投稿

Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。