おせんの江戸日誌

江戸と平成の世を行きつ戻りつの書き散らし

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波池浪人吉原に遊ぶ 


きのうの日も暮れかかる頃ですが、アッシ いやつまりこの参八がですね、長屋に姐さんを訪ねたんでげす。
ところがももひき長屋の連中は総出で大家さんちに正月の餅を貰いに行ったとかでシーン。で、茶飲み話に

  「きのうはここの長屋の波池様がお友達と大上総屋にお見えになりまして ...... 」

言いかけたのを最後まで聞かずに姐さんたら もの凄い勢いで外へ飛び出し、そこで誰かにぶち当たったらしく
野太い声で「どきなッ! エエイ 邪魔、邪魔なんだよう」と、その人を怒鳴りつけているじゃありませんか。

それでアッシが慌てて外に出ると、仁王立ちの姐さんの前に同じ長屋の伝蔵さんがすっ転がっておりやした。
いえ、アッシには姐さんの背しか見えませんでしたが、肩はぶるぶる震え いつのまにか髪はザンバラリ。。。
可哀想に伝蔵さんは白目をむいておりやしたから、姐さんの形相がどんなかアッシにも想像がつくというもんで。
       いごく伝蔵
で、ははぁん 姐さんたら波池様にホの字だったのか!ピ〜ンときたアッシが、仁王の背に向かっておそるおそる

  「つまらん、とおっしゃってましたでげす 旦那は。それでお友達だけお泊まりになりました。
   唐茄子(カボチャ)に手裏剣打ち込んだようなのと酒を飲んでもつまらぬ。と」
   
それを聞いて振り向いた姐さんは「そりゃほんとかえ?」と、花のかんばせ(顔)に菩薩の笑みでござんした。
それで、さっきとはうって変わっての春風のごとき身ごなしでお家に入られた次第。
伝蔵さんはアッシが家まで抱えて行き、寝かしてあげたんで。えらいめにあいましたでげす。ホント。
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      花魁
       髪にゃ かんざしこうがいがめいっぱい
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コメント

おぉ、伝蔵さん

口がパクパク動いてます(笑)。可愛い、可愛い。

それにしても「唐茄子に手裏剣打ち込んだような」というのは、なかなか面白い表現です。

千鳥道行 #EBUSheBA | URL | 2012/12/30 22:09 * edit *

返事コメント遅れてしまいました。

花魁も『唐茄子に手裏剣打ち込んだような』などと言われちゃチト気の毒かも。
実はこの表現をどうしても使いたくって、コレ書いたんですヨ。

おせん #- | URL | 2013/01/07 16:04 * edit *

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