おせんの江戸日誌

江戸と平成の世を行きつ戻りつの書き散らし

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そそのかした女 


きのう、お増が男と逃げた。亭主が仕事で留守の間だった。
それを聞いた おタネが驚きつつも、またかと思ったのも無理はない。
なぜなら おタネの女友だちが亭主を捨てて駆け落ちしたのがこれで二人めだったからである。

まず二年前に幼馴染みである お鈴が幼い子どもを二人連れて若い男と駆け落ちした。
その当座、お鈴に逃げられた松造は おタネの家に何度も怒鳴り込んできたものだ。

   「おめえが お鈴をそそのかしたに違いねえ」

などと、松造は顔を真っ赤にしてまくしたて、おタネはそのたんびに うんざんりしつつ

   「あたしゃ知りませんよ。エエ知りませんとも」

などと言い張って松造を追い返したのである。

当時、お鈴は浮気相手の若い男のことを おタネに打ち明けていた。
が、それは今度のお増の場合も同じで、おタネはお増の相手の男の事を知っていた。
駆け落ちした二人の女は事前におタネに自分の浮気のあれこれを喋り散らしていたのである。
でもサ、聞きはしたが 駆け落ちをそそのかしてなんかないヨ あたしゃ。おタネはそう思っている。
ただ色恋沙汰の女友だちが羨ましく思え、話を聞いた時にそんな気持ちを顔に出し口に出しただけサ、と。

そんな態度が女友だちの気持ちを煽り、駆け落ちする気になったなど当の本人が知るはずもなく、
今夜あたり お増の亭主が怒鳴り込んで来そうだと怯えている おタネなのだが .....

           をんな落款
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コメント

祝!!一位

おせんさん、「歴史・時代小説」ランキングでOUTポイント順ランキング一位になってますね。おめでとうございます(^-^)。

千鳥道行 #EBUSheBA | URL | 2013/01/27 04:39 * edit *

ありがとうございます。

「歴史・時代小説」ランキングでOUTポイント順ランキング一位になって嬉しいです。
ここで斜に構えて『別に』なんて言えばクールなおせんの出来あがりですが、とんでもない!
さっそく一位の祝いに紅白など四種の切り餅を買い求め、たらふく食べました ......
紅餅はエビ混でほんのり色づきホントおいしいですし、白はよくあるモノです。
それを両方すまし仕立ての雑煮に使いました。おいしく見ためも華やかでめでたさ満開です。
よもぎ入りや豆入りのは焼きました。

おせん #- | URL | 2013/01/31 04:39 * edit *

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