おせんの江戸日誌

江戸と平成の世を行きつ戻りつの書き散らし

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珍商売 


   おや、ま。
   ぢぐちしなんじょ、これは珍しい

地口指南
 得意先に注文の菓子を納めに行った鶴田屋の大番頭の儀助、店に帰るとさっそく主人の
 嘉兵衛に報告を済ませ、新作の菓子をお茶うけに四方山話に入りました。

  「ところで旦那様、世の中には変わった商売があるもので ..... ウフ  」

 儀助は五十ですが大変に好奇心が旺盛で、珍しいものや流行りものに目がありません。
 彼が外で仕入れてきた情報が鶴田屋の商売に大いに役立ったことも幾つかあって、嘉兵衛は
 儀助が仕事帰りに道草するのを黙認しているのです。

  「きょうお伺いしました鳥居丹波守様のお屋敷近くの、あそこは下谷車坂町でしたっけ
   そこに小綺麗な二階家が長い間空き家のままだったのですが、きょう前を通りましたら
   人が入ったらしく、地口指南所の看板が出ておりました」

  「 ウプッ 」



   思わず飲んだばかりの茶を吹いてしまった嘉兵衛、実は大の地口(言葉遊び、洒落)好き。
   大店の主人なので人前で軽々しく地口をたたくわけにもいかず、地口好きを悟られてもならない。
   せいぜい寝床や厠(かわや:便所)の中でブツブツが関の山 ......
   
   地口指南所の反応が「ウプッ」だけだったので次の話題に変えた大番頭ですが、それを聞いているのか
   聞いていないのか? 黙ったまま時折ズズーと茶を飲んでいるだけの嘉兵衛。
   実はその頭の中は鳥居丹波守様のお屋敷近くの下谷車坂町あたりを忙しくさまよっているのです。
                  店先
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        一)思いだし笑い

        弐)売り店

        参)ずぶずぶ
        


                        鶴田屋嘉兵衛
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コメント

大変

これは大変な事になりそうです(笑)。
嘉兵衛さんは笑い出すと止まりませんからね。思い出し笑いもすごいし。
あぁ、でも近寄っていくのだろうな。食虫植物に魅入られた虫の様。

千鳥道行 #EBUSheBA | URL | 2013/02/07 07:32 * edit *

そうそう〜 ♪

> 嘉兵衛さんは笑い出すと止まりませんからね。思い出し笑いもすごいし。

  そ、そうなんです 嘉兵衛さんって。どっかアタシに似てるんですよねえ。。。

> あぁ、でも近寄っていくのだろうな。食虫植物に魅入られた虫の様。

  そう、ズバリそれ。『あ、バッチィ』と認めたソレを避けようと思いつつもなぜか
  フラフラとそれに近づいてしまい、結局踏んじゃった事はけっこうあります。へへ

おせん #- | URL | 2013/02/07 18:15 * edit *

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