おせんの江戸日誌

江戸と平成の世を行きつ戻りつの書き散らし

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してやったり 


料理屋魚甚の座敷女中だったおさくが、同じ店の料理人稲蔵と所帯を持ってから三年が過ぎようとしていた。
ふたりは、いずれ小ぢんまりとした飲み屋でも開きたいと共通の夢を持ち、これまで懸命に働いてきている。
だが金が貯まるより先に稲蔵は賭場に出入りするようになり、そのうち仕事も辞めてしまったのである。
おさくが魚甚でもらう給金はそのまま稲造が賭場で遊ぶ資金になり、おさくは内職もするようになったのだが
ところがこの頃では事態はもっと悪くなり「ご亭主には女がいるようですよ」と耳打ちしてくれる人が二、三
でてきたのである。

   「あんた 女がいるんだってね。甲斐性もないくせ博打と女にとち狂っちゃって。みっともない!」

しかし稲造は、この馬鹿ッと大声でむしゃぶりついたおさくを殴りつけ『おめえとは終わりだ』と、家を出て
行ってしまった。

長屋の連中は突き飛ばされて突っ伏したままのおさくを、開け放たれた戸の外から気遣わしげに眺めていたが
おさくのか細い泣き声に「ソッとしといてやろう」と思ったかして、しばらくすると皆引き揚げてしまった。
泣いていたおさくの肩が小刻みに震え始め、忍び笑いが始まったのはそれからしばらくしてからである。

稼ぎもせず博打を打つような亭主にはとっくに愛想が尽きていたし、料理の腕がたつ料理人の弓作といい仲に
なったのは亭主に女ができるより、おさくの方が先である。
これから魚甚に行って旦那様に泣きつこう。
なんたってあたし達の仲人だし、憐れんで店を買う後押しをしてくださるかもしれない ....
そうなりゃ  弓作さんと ・・・
おさくのさっき始まった忍び笑いが腹を揺すっての大笑いに変わるのにさほど時間はかからなかった。
                 春の女
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コメント

立派

おせんさん、なんだかんだと言いつつ、定期的に更新していますね。

すごいです。
私なんか、もう怠けてしまって。

時間的に、もうそろそろ新しい記事をUPしてくれる時期なのでしょうか。

長屋の皆さんとタロちゃんに宜しく。

千鳥道行 #EBUSheBA | URL | 2014/02/21 07:41 * edit *

長屋連は元気でにぎやかにやってますが

千鳥の旦那、江戸日誌はもう綱渡り状態。
いえ、やる気書く気はあるんですけれど(ホント)
パソコントラブルがしょっちゅうで、今回マウスが昇天。。。
毎日がハッパフミフミならぬ薄氷踏み踏み ・・・

けれど『しぶとく』頑張りますよ。
次もお越し下さいまし。待ってますよ!

鯉口のおせん #- | URL | 2014/02/23 11:30 * edit *

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