おせんの江戸日誌

江戸と平成の世を行きつ戻りつの書き散らし

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
trackback: -- | comment: -- | edit

天狗俳諧 


参八が持ち込みの大シマアジの皮を剥いで刺身にしてみると、なんとまあ大層な量じゃありませんか。
で、参八をどやしつけて波池の旦那を呼びに走らせ、二人が着くなり酒盛りを始めたわけです。
エッ まだお天道様が真上? 構やしませんてば。
刺身は生姜醤油で。他に用意したのは干し茄子の煮物、干し胡瓜の九チャン漬け。井戸で冷やした酒。

  「ふむ、おせん殿は野菜を干して かように使うか ..... ここに美女ありて美味作る、だのう」

  「あラん 〜 やでございますよォ 旦那ァ! こんな珍しくもないものを。オッホッホ」

男前の旦那に誉められクネクネしているアタシを尻目に、参八が天狗俳諧をやろうと言い出しました。
それは三人いればできる遊びで、一句の五七五を三人がそれぞれ受け持つのだとか。
芭蕉や基角もビックリの秀逸な句が偶然できる事もあるらしいのですが ......
ま、格調高く始まったほうが面白いでげしょ。と参八。
そんなわけで 今回アタマの五文字は古歌から枕詞を拝借することになりました。
ちょうどあった巻き紙に、まず参八が五文字書いてそれを隠し、次に波池の旦那が七文字。
最後の五文字を書くアタシに先の二人が書いた文字は紙を巻いて見えないよう隠されています。
で、できたのが

    ももしきの 武士は食わねど 茶をわかす

案外の出来に気を良くし、冷酒飲みつつ天狗俳諧遊びが延々続いたのは当然のことでございます。

が、外は目も眩みそうなカンカン照り。蝉の声に追い立てられるように、長屋の家々の端から端、
戸という戸に泥棒よけの焼き印を押し歩き、汗みずくになっている大家さんがこの遊びに合流する
のは、もうしばらく後になるようでございます。
                       チビ下駄
にほんブログ村 小説ブログ 歴史・時代小説へ
.
.
.
           遊び川柳


    << 一人天狗俳諧作法指南>>

  1)帳面にまず『最初の五文字』をいくつも書き出し、それらに番号をつける。=い組
  2)帳面を次の頁(ぺージ)に変え、
  3)次の七文字も先の五文字と同じ数を書き、それらに番号をつける。=ろ組
  4)帳面を次の頁(ぺージ)に変え、
  5)最後の五文字もまったく同様にする。=は組
  6)帳面を次の頁(ぺージ)に変えてこれが最後の頁(ぺージ)
     い組の数字を、順番を崩してテキトーに書き出す(例: D,A,C,B)
     その真下に
     続いてろ組も同じく順番をでたらめに並べる。(例: う,え,い,あ)
     は組も同様(例:三,壱,四,二)
  8)これを番号通りの文字に変えれば完成

     D  ー  ー  三  で一句完成
     A  ー  ー  壱  二句め
     C  ー  ー  四  三句め
     B  ー  ー  二  四句め
     
       平成の世であれば通勤車中や待ち時間中など よろしいかと......
thread: 江戸千話 | janre: 小説・文学 |  trackback: -- | comment: 0 | edit

コメント

コメントの投稿

Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。