おせんの江戸日誌

江戸と平成の世を行きつ戻りつの書き散らし

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うそ 享保元年十月 参道の女 その八 

幼馴染みの伝吉が嘘をつくような男じゃないのは重々承知の作次だ。
五平も誠実を絵に描いたような人柄で、嘘をつくなどとてもじゃないが信じられない。
あの日川崎宿の手前、六郷川の渡し近くに住む「兄の看病がしたいので」と言った五平の表情には
切迫したものがあった。

「気の済むまで看病してきなせえ」

と作次に見送られて慌ただしく旅立った五平なのだ。
まさか「両国広小路で小つぶ千両でもあるめえ」と作次が思うのも無理はない。

「作ちゃん、鍋が煮えてきたようだぜ」

焼いた魚をあらかた食べてしまった伝吉はそう言うと、湯のみの酒をグビリと呑んだ。


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