おせんの江戸日誌

江戸と平成の世を行きつ戻りつの書き散らし

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取り立て人 


貸金の元利を日割りで毎日取り立てている高利貸しの甚兵衛、貧乏人が増えたのか大繁盛でウハウハ。
ところがやり手の取り立て人が急に田舎に帰ることになり、手が足りなくなったからサア困った。
甚兵衛はそろそろ五十に手が届こうかという年齢なので取り立てまでやるのはちとキツイ .........
そこで取り立て専門の新しい奉公人を雇うことにし、きょうはその面接の日。

一人めは若い男で絵に書いたような男前だったので
  
   『わ!男っぷりが良すぎる 。まるで役者じゃないか ...... こりゃ女房が危ない』

自分よりふた廻り下の若い女房には目の毒、と却下。
あとは強硬な取り立てなど出来そうもないナヨナヨしたのや酒の匂いをぷんぷんさせたヤツなどで
ろくなのがいなくて弱っていると、次に来たのがイカツイ体で威圧感もあり人相も相当悪い男。
これなら前の取り立て人以上に強面(こわもて)だし、女房も色気出すまい ヒヒヒ ......
悪相の上無愛想なその男を気に入った甚兵衛が

   「給金は望みにまかせよう。
    ところで今までどこで働いていた?」

と聞いたところ、男は苦虫を噛み潰したような顔でこちらをギロリと睨み、思わず縮みあがった甚兵衛に

   「ハイ、八百善という料理屋で辛子かき御用を勤めておりました」

          算盤











    これは辛子かき三部作とでも申しましょうか
    平成の世であれば、辛子かきを御存知無いお方もあるかと思い ......
    御存知無い方は(壱)から順にどうぞ

            壱) カラシかき
            弐) 夫婦喧嘩
            参) 取り立て人(当話)

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