おせんの江戸日誌

江戸と平成の世を行きつ戻りつの書き散らし

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
trackback: -- | comment: -- | edit

これは珍味 


三河産で知られた海鼠腸(このわた)は海鼠(なまこ)の腸で、これは酒の肴に喜ばれる。

きょうは主人の大切な客をもてなす宴の当日。
客に出す前に味見のつもりで口にした料理人だったが、ずるずると口の中へ入ってくるものだから
ついつい度が過ぎてしまい

 「これ、今からお座敷へ出すのを みな食べてしまっては どうにもならぬ」

と側(そば)から言われ、口の中から引き出したのを小鉢に納めるや、何食わぬ顔で

 「さすが海鼠腸だ。出這入りが上手い。まったく」
                        このわた
にほんブログ村 小説ブログ 掌編小説へ                                      
thread: 花の御江戸のこぼれ話 | janre: 小説・文学 |  trackback: -- | comment: 0 | edit

コメント

コメントの投稿

Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。